Polyurethane Waterproofing
ウレタン防水について
水は屋根材や外壁材などの継ぎ目や、接合部分、劣化した屋根材の隙間などわずかな隙間から侵入します。
ウレタン塗膜防水は、こうした隙間を埋め、継ぎ目のないシームレスな耐久性のある防水塗膜を形成します。
液体状のため、施工しやすく、一般的な防水方法です。
ウレタン塗膜防水は、ポリイソシアネートを主成分とする主剤とポリオールを主成分とする硬化剤を特定の比率で攪拌することで防水用塗膜を形成します。
硬化も素早く、凹凸があるような下地など下地の形状や材質を問わず施工が可能。また古い防水層の上から施工することもできます。
ウレタン防水のメリット
- 複雑な箇所にも施工が可能
- 施工費用が安価
- 伸縮性が高く下地からの影響が少ない
- 継ぎ目のないシームレスな仕上がり
ウレタン防水のメリットは、液状のため、下地の状態を選ばず施工できることです。
例えばシート防水の場合は、シートを重ねて施工するため、下地に凹凸があるなど複雑な形状をしていると継ぎ目が多くなってしまい、経年劣化によるシートの捲れや浮きが起こりやすくなってしまいます。
ウレタン防水は下地を選ばず施工ができ、浮きや捲れといった心配はありません。他にも比較的安価である点もメリットです。
広い屋上を防水施工する場合には施工単価も大きく変わってきます。
しっかりとメンテナンスを行えば、12年前後の耐久性があり、コストパフォーマンスの高い防水工事です。素材となる樹脂に伸縮性が高いため、下地の影響を受けにくく、地震などの揺れが生じた際にも高い伸縮性があるためひび割れが生じにくくなっています。
ウレタン防水のデメリット
- 手作業のため、職人によって仕上がりが異なる
- 乾燥に時間がかかるため工期がやや長い
- 定期的な塗装によるメンテナンスが必要
ウレタン防水は手作業で塗装を行うため、仕上がりは作業を行う職人の技術によって変わってきます。
もしも塗装にムラがあると、劣化の原因にもなります。ウレタン塗装は、主剤と硬化剤を混ぜ合わせて化学反応を起こすことで硬化して防水層を形成します。日当たりや気象条件や塗料1~2日かかり、全体の工期は4~5日ほどで、1~2日で終了するFRP防水よりも工期が長くなります。
ウレタンは紫外線に弱いため、表面を保護するトップコートを定期的にメンテナンスを行う必要があります。
施工に適した場所
- 陸屋根
- バルコニー、ベランダ
ウレタン防水工事の種類
ウレタン防水には工法によっていくつか種類があります。X-1、x-2工法とは、国土交通省の公共建築工事標準仕様書に定められた名称です。
X-1工法(通気緩衝工法もしくは絶縁工法)
X-1工法とは別名「通気緩衝工法」、「絶縁工法」のことを指します。
下地の上に通気緩衝シートというシートを貼り、その上からウレタンを塗装していきます。通気緩衝シートがあることで、通気性をもたらし、地震などで建物が動いた際の振動を緩衝して防水層のひび割れなどを防ぎます。
通気緩衝シートは幅が1mなので広い場所では継ぎ目ができます。この継ぎ目にはジョイントテープを貼って補強します。一見平らに見える場所でも雨水の排水のため勾配があり、水は下へと流れますが蒸気は上へとのぼります。この蒸気を逃がすための脱気筒を設置することで水蒸気を逃がし、ふくれを防ぎます。
X-1工法は、水分を含む雨漏りを起こしている下地や、コンクリートにも施工が可能です。
x-2工法(密着工法)
x-2工法は別名「密着工法」とも呼ばれます。密着工法は下地に直接ウレタン樹脂材を重ね塗りして防水層を形成する工法です。
x-2工法は補強のためのメッシュを張り付けてから上からウレタン材を重ね塗りします。複雑な箇所や、パラペットなどの立ち上がりなどの施工に適しています。
X-1工法のように通気性能がないため、雨漏りを起こしている建物には向いていません。
新築や、経年劣化が軽度な建物に施工されてます。